メッセージ

医師とナースとカウンセラーと…… ~カウンセラーが看護師さんに伝えたいこと~

 

6月に20年ぶりに2週間の入院をした。

まったく予想していなかった緊急入院。
深夜に救急車で運ばれて、
「入院ね」
「えー? 帰りたい~」
「絶対ダメ」
なんていう会話が繰り広げられたくらいの強制入院(笑)
まぁ、そのくらい悪かったということなんだけれど^^;

このやり取り……
後で、「先生、そんなキツく言わなくてもねぇ(笑)」って看護師さんたちの間で笑い話になってた^^;

そんな、何の心の準備もない入院だったから、突然の生活の変化で、私自身も大きな大きな動揺があった入院だった。

 

入院の原因は、喘息と肺炎の併発。
酸素マスクが一週間以上離せなかった。

ずっと個室に居たのだけれど、最初は歩くと危険だからと、個室なのに部屋のトイレにも行けずベッド横にポータブルトイレを持ってきてもらったりするくらいだったんだ。

そんな動けない状態だったから、看護師(以下、ナース)の皆さんには本当にお世話になった。

 

今回の入院でね。
本当に色々なことに気づいた。

その一つは、「自分は本当に医師に依存しなくなったなぁ」ということなのだけれど、それはまたそのうちお話するとして……

 

今回気づいてとても驚いたのが、ナースの人たちとカウンセラーに思わぬ共通点があるというだった。

 

 

20年も入院していなかったから忘れていたのだけれど、入院生活中って、体調に変化があったことなども医師ではなくナースに報告する。

だって来てくれても一日に一度しか来ないから。
いつも部屋に出入りしてくれたり、急に何かあってコールで呼んで来てくれるのは医師ではなくナースなのだから。

医師が「どうしたんですか!?」って部屋に飛び込んで来てくれるなんて、テレビドラマだけの話よね(笑)

 

私は今、薬(精神薬)をやめるというアドバイスの仕事をしている。
薬をやめるだけでなく、病院(精神科)や精神薬から卒業するという意識をとても大切にしている。

私はこの仕事を始めてから、心の病というものがどうして起きるのかを学んでいくうち、心の病も身体の病気も自分の深層心理が作り出すのだということ、今や『病は気から』がとても見直されているということを知った。

ということは、病気を治すのも自分の深層心理を理解すれば治すことができるし、『病は気から』で病気をやめてしまうことができるということだ。

そのために私は、少しでも心強く思えるような言葉を選んで、クライアントに掛けている。

私の言葉ひとつでクライアントをやる気にさせることもできれば、簡単にやる気をなくすこともできることを知っているので、クライアントに掛ける言葉は、それはそれは意識して気をつけて掛けている。

 

医療の場面にいるナースのひと言はカウンセラーと同様、患者の命を左右する力を持つということを、今回ハッキリと感じた。

 

ナースの皆さんは
「自分は医師じゃないから薬も処方できないし」
とか
「医師の言うことを伝えることしかできないし」
と、自分が小間使いだというような発言をすることがある。

でも、本当にそんなことはないっていうことを知ってほしい。

 

患者は入院生活中、ナースに命を預けている。
医師じゃない。ナースに安心を預けている。

もちろん薬の処方は医師。
でも、それを実際に注射したり薬を持ってくるのはナース。
その時に患者と話すのもナース。
日々患者を見ているのもナース。
患者の小さな変化に気づくのもナース。

ということは、医師より数倍、ナースの方が患者のことを知っている。
だから患者はナースに頼る。

そこにもっともっと自信を持って欲しい。

 

テレビドラマでは、医師が入院患者の一人ひとりにとても心を痛めているように描かれているけれど、本当はよっぽどナースの方が患者に気を配っているというのは、入院してみてとてもよくわかった。

ナースの皆さんには、自分たちがどれだけの力を持っているのか、本当にもっともっと強く自信と自覚を持って欲しい。

 

今までカウンセラーとナースに共通点なんてあると思ってもいなかったけれど、ナースの言葉はカウンセラーの言葉と何等変わりがない。

カウンセラーも医師とは違い薬の処方箋は書けない。
でも薬なんかより、もっともっと心の病を治せる力を持っているんだって思っている。

ナースは命と直結する現場にいるのだから、カウンセラーよりもっともっと力を持っているって私は思う。

本当は、ナースの皆さん全員にカウンセリングを学んでもらいたい。
それくらい、ナースの一言ひとことにはカウンセリング力が必要だということに、もっともっと気づいて欲しいなぁって思った。

 

ナースの皆さんへお願いです。

ナースの皆さんの笑顔ひとつ、温かい言葉の一言が、患者の生きる力になります。
家族もどれだけ救われることがあるかわかりません。

きっとそれはナースのかたご本人が思っている数倍、数十倍の力を持っていると思います。
どうぞ、そのことを忘れず、患者の命を預かる仕事をしていただきたいと願います。

あなたの素敵な笑顔とあなたの一言で、患者とその家族を一人でも多く助けてあげてください。

 

 

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