ふーみんのひとりごと 心のお話

「工藤さんと呼ばないで」~他人の心無い行動が思わぬトラウマを作る~

私、数年前から突然
「できれば私を工藤さんと呼ばないでください」
とお願いするようになりました。

これは別に、いい歳こいて「ニックネームで呼んでもらった方が可愛いでしょ♪」とか思っているワケではありませんよ(笑)

「工藤さん」って呼ばれると、なんだか嫌な気持ちになる理由があるんです。
もう工藤さんをやめたいくらいに思っていますからね。(←夫に失礼w)

 

ある日、私は「工藤さん!」と呼ばれると、なんだかゾワッ!とすることに気が付きました。しかも男性に呼ばれると特にゾワッゾワッ!とするんです。

それは、私が工藤さんになってもう15年以上経ってから急に起きた現象だったので、なんで急にこんな風になったのかすぐにはわからなかったのですが、ある日、ふとしたことでその原因に気づくことになりました。

 

当時、私は薬の副作用等で大きく体調を崩した後で、体調復帰させるための社会生活のリハビリのため、フルタイムパートで会社勤めをしていました。

ある時、私がいた部署に30代後半の男性が中途入社して来ました。
入社直後は私が仕事を教えたその人は、数ヶ月後にはその人が私の上司になりました。
(そのように決まっての入社だったそうです)

パッと見、人当たりは悪い人ではありません。
だから私も最初は嫌な思いは全くなかったのですが……

 

この部署は新しく体制が変わったばかりの部署で、私とその上司、そして他から異動してきた男性社員と三人で動き始めました。

いざ、この上司の元で働き始めてみたら……

この人が、かなり底意地の悪~いクソ上司だったというこに気づくにはそんなに時間は必要なかったんです_| ̄|○

 

私の隣に座っていた、異動してきたばかりの男性社員も見るからにどんどん病んで行きました。

彼、ここで働き始めてしばらくしたら
「俺はもうすぐ辞めるから」
と言い出しました。

私はフルタイムパートだけど彼は正社員だし家族もいるし……。
まさかの冗談だろうと思ったら、本当に辞表を出してしまうくらい彼は病んでしまいました。

男性社員の退社が正式に決定したとき、その上司に
「しばらく私と工藤さんの二人になるので、よろしくお願いしますね」
と言われたのですが、どうしても「はい」と返事をすることはできず、
「私も退職を考えているので、それは無理です」
と、数ヶ月後には退職する決意をその場で伝えたくらい、私もその頃には限界を迎えていました。

 

この時でもまだ私は気づいていかなったのですが、退職を伝えてスッキリしたからでしょうか。

それからいくらも経たない時です。

自分の仕事に集中していたときにふと背後から「工藤さん」という声が聞こえました。

その瞬間

「コイツだーーーーーーー!」

犯人がわかりました。

 

そう。この人の元で働くようになってから、
「工藤さん」って呼ばれると本当にろくなことがなかったんです。

『ミーティング』と称して二人でのミーティングのときは理不尽なお説教を繰り広げるし、男性社員を含めた三人のミーティングの時は、彼か私のどちらかの吊し上げ。

もしくは、自分がやりたくない仕事を押し付ける……などなど、

私はすっかり、

「工藤さん」と呼ばれる = 嫌なことが待っている

という図式が、頭の中に出来上がってしまっていたんですね。

もう「工藤さん」 → 身体が一瞬固くなるって反応は、自分で見ても犬みたいな反応よ(笑)

 

この人は、ただのお説教などとは違い、本当に理不尽を押し付けて来ていました。

自分がやれと指示した仕事。
フルタイムパートの私は正社員より勤務時間が少し短かったのだけれど、仕事は前に正社員がやっていた仕事。

だから、正社員と同じくらいの時間は必要になるのは当然の話で、早出・残業して仕事をしていた。

すると「工藤さん、ちょっと……」とお呼び出し。

「工藤さんが働き過ぎるから、俺が人事から怒られちゃったでしょ」

……

この人、何言ってんの? 意味わからない……。
(結局のところ、私の早出残業が多いので、人事から「ちゃんと仕事のマネージングができていますか?」と言われたらしいのですが、それを直接私に上記のように言ってきたそうです。アホだね……)

その時に、
「仕事が多いときは、できないならできないって言ってください。俺がカバーするから」
と言ったので、後に本当にもう残業しないと無理だよというときがあったので、
「私、あと20分で上がらなければいけないので、この書類は手を付けられません」
と言うと
「俺もできないから!」

……

今、この人、なんて言ったの? 意味わからない……。
(結局、その書類は放置されたので、私がやりましたとも。えぇ。
 んじゃ、元々「できないなら言え」とか言うな!)

 

一定期間内なら自由に取得できる夏休み……。

この上司、夏休みに関するお達しが出たら、部下よりも先に
「工藤さん、ココ、お休み取る予定ありますか?」
と、夏休みのゴールデンタイムとも言えるお盆に5連休を希望。

お盆と言えど会社は可動していたので、誰かが休めば他の人は出社しなきゃいけない。

そんな状態に、上司が一番最初に5連休の希望。

ありえなーい!

この時のお盆……本当は私より先に辞めちゃった男性社員も、小さな子どもを連れて里帰りを希望していたんです。
でも、先に上司が休みを取っちゃったので
「工藤さん一人にできないから、特別用事がないなら出社してね❤」
と指示。

私は里帰りを希望していたのを知っていたので、
「いいよー。休んでー」
と言ったのですが、
「いや、出ろと言われたから出ますよ」
と、半分意地で出社し、その夜に帰省されていました。

この日、他の会社はほぼお休みなんだから、そんなにやることもなくてね。
男性社員が休んでも何も問題なかったのに……。
こういうところに底意地の悪さが見える上司でした。

こんなことが日常茶飯事だったんです。

 

 

 

この人の呪いってものすごく強固で、前述の通り『ミーティング』と称して理不尽なお説教をいつも繰り広げていたので、会社を辞めてもう2年半も経つのに、私は『ミーティング』という言葉も今でも苦手なんです。

「ミーティングしましょう」と言われると、それが本当に純粋な打ち合わせしかなくても、

「え? 私、何か悪いことしたって言われるの?」

って思って、胸がキュン!ってするんです。

ミーティング終了後、「ホラ、今は違う環境なんだから大丈夫」って自分に教えているのに、この言葉に対する抵抗感は未だ抜けません。

 

この地味~なトラウマって本当に厄介で、私はどこでこんな風になったか犯人がわかったのでまだいいですが、犯人が全くわからず、でもコレがどうしてもダメなんだというものって、色々人によって抱えていたりします。

トラウマの外し方は、大丈夫な経験を積んで、「ホラ、大丈夫だったでしょ」と自分に教えて行くしかないのですが、これが気になくなるまで解消できないので本当に長い時間が掛かります。

本当に解消できたときは「ホラ、大丈夫だったでしょ」と教える必要もなく、気にしないようにならないといけないわけですからね。

 

私はもう『工藤さん』って呼ばれても、あの嫌~な思いをしないことはわかっています。

でも「もしかしたらまた嫌な思いをするかもしれない」っていうところに結びついてしまうんですね(予期不安)。

なので、せっかくお友だちが呼んでくれても、嫌~な思いでそれを受け取るのが嫌なので、その予防さくとして
「できるだけ工藤さんって呼ばないでください」
とお願いをすることに決めたんです。

 

まぁ、仕事の場ではそうは行かないから、なかなかしんどいことはあるんだけどね~^^;

ホント、クソ上司のお陰で厄介なトラウマを抱えさせられてしまいました。

 

私より先に辞めた男性社員は
「自分は本当にアイツにパワハラを受けていたんだって、会社を辞めてから改めて感じた」
と言っていました。

この社員、普段はこんな風な表現をする人じゃなかったのに、この上司のことを語るときだけこんな口調に変わっていました。

 

因みに私は……

『工藤さん』や『ミーティング』という言葉に反応するというトラウマからはまだまだ抜けられないのに、この上司の名前、どうしても思い出せないんですよね。
顔は思い出すんだけど(笑)

どんだけ記憶から消し去りたいんだってね(笑)

 

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