帯状疱疹体験記

私の帯状疱疹日記 その1

カウンセラーのふーみんです。

私は普段、思考のクセに気づいて幸せになれる方法をアドバイスしたり、家庭問題や心の問題解決のアドバイスをして14年が過ぎましたが、ここ数年間は精神薬を断薬したいという人に心の病の対処法や、医療に対する考え方などをアドバイスする仕事を主にやって来ました。

この仕事が主になったのは、自分自身でも精神薬を断薬したという体験があるからです。

断薬してからは、精神薬だけでなく医療に対して、上手に利用するという意識で向き合えるように色々考え、クライアントさんにもそのようにアドバイスを続けて来ました。

そんな私が今回、帯状疱疹を体験し、このときも色々と考えながらこの病気、そして医療と向き合いました。

その体験を忘れないように、またどなたかのお役に立てるようにと思って、ここに記しておきたいと思います。

 

4月11日(日) ~違和感の始まり~

なんとなく左顎下に違和感を覚え始めた。
まだ痛みではない。

でもなんだろう?
この違和感。

気のせいかな?と思うのだけれど、違和感がどうにも拭いきれない。

過去にこれと似たような経験がある。

風邪気味などでリンパ腺が腫れたときに似たような感じになった。

でも……似てはいるんだけど、なんだか痛みがそれとは違う気がする。
……けど、やっぱり耳下腺(リンパ腺)が腫れて来るのかな~。

あんまり気にしないようにしよう。

4月12日(月) ~違和感が痛みに~

頸の違和感が痛みにハッキリした痛みに変わってきた。
頸・耳の下に腫れも感じて来たし、頭も痛い。

これは完全に耳下腺炎かな~。

でも頭の痛みは風邪などの痛みと少し違う。
ズキンズキンとするものではなくて、耳の後ろにピキーンと痛みが走る。

明日起きても良くなっていなかったら、耳鼻科に行ってみるか。
とりあえず湿布を貼っておこう。

これで治ればいいんだけど……

 

4月13日(火) ~近くの耳鼻科へ~

全く良くなっていないので、近くにある総合病院の耳鼻科へ行ってみることにした。

私の症状は
「耳の下が腫れているのと、耳の後ろが痛い」
のみ。

熱も全くないし、風邪に近い症状もまるでない。

なので、私の主訴に対して耳鼻科のおじいちゃん先生は、私の頸、顎の辺りを少し触っただけで何の検査もせずに耳下腺炎と診断した。

腫れが対したことないので、おじいちゃん先生も
「そんなにひどくないんだよねぇ」
と言っていた通り、かなり軽い状態だと思われたのだろう。

まぁ、私もそう思っていたし(笑)

「抗生剤出しておくから、それですぐに痛みと取れると思うよ。」

おじいちゃん先生は、私が痛い痛いと何度も言っているにも関わらず、鎮痛剤すらくれず、抗生剤のみをもらって終わった。

でもこの時点では私も長引くなんて全く思っていなかったから、痛みは市販の薬で対処して、抗生剤を飲み始めたら、早ければ明日にでも楽になるかな……なんて気持ちで家に帰った。

 

ひと口メモ

私は病院に行くとき、自分に起きているのは何なのか……というのを調べまくって大体の当たりをつけて病院に行くかどうかを決めます。
寝て、休んで改善されるであろうときは、もちろん病院には行きません。

必ず、どんなときにどんな薬が必要なのかも調べて行きます。

今回は普通にリンパ腺が腫れただけ(耳下腺炎)だと自分で思っていたので、その場合は細菌でやられているので抗生剤が必要。
その判断で病院に早めに行こうと思いました。

耳下腺炎の場合は、内科より耳鼻科の方が診断も出やすいので、内科ではなくわざわざ耳鼻科を選びました。

因みに、今回は細菌性だと思ったので抗生剤をもらっていますが、抗生剤は細菌にしか効きません。
よく風邪のときも抗生剤を出されますが、風邪はウイルスなので本当は効かないのです。

ではなぜ抗生剤を出されるのかというと、もしかしたら肺炎かもしれないし、肺炎の予防にもなるかもしれない……という「もしかしたら」のために出されています。
風邪をこじらせた肺炎の原因は、ウイルスではなくて細菌ですからね。

抗生剤を飲んで風邪が治った気になるのは、たまたま自分の治癒力で治ったもので、抗生剤が効いてくれたのではありません。

細菌とウイルスの違いを理解しておくと、自分の場合は抗生剤が必要なのかどうか判断することができます。
抗生剤は悪い菌だけではなく、身体の中の良い菌も殺してしまいますので、簡単に処方される抗生剤ですが、飲むときにはきちんとした理解が必要です。

 

4月14日(水) ~痛みはどんどん強くなる~

耳の後ろにピキーンピキーンと走る痛みは日増しに強くなった。
ピキーン!となった瞬間は「痛い!」と言わずにはいられない状態だった。

私は普段、意外に痛みに強い。

昔から頭痛持ちで、頭が痛くなる度に「痛い」と言っていたら、本当に年中言ってなきゃならなくなるくらいなので、できるだけ「痛い」とは言わない。

そんな私が今回は「痛い、痛い」と言っていたので、娘が驚くくらいだった。
ズキズキという痛みではなく、時折、ピキーン!と痛みが走るような感じだったので、痛いのはその瞬間だけなのだけれど、その痛みがまぁ不快だった。

市販の鎮痛剤を2種類……アセトアミノフェンのもとのイブプロフェンのものを飲んでも全く効かない。
気休め程度にも効かない。

結構まめな間隔でピキーン!と痛みが走っていた。

とにかく湿布をする。
貼る湿布はかぶれてきたような感じで、皮膚にも違和感があったので、貼る湿布からこんにゃく湿布に変えたりもした。

痛みが取れるまではお風呂禁止と言われていたので、お風呂にも入れず。

本当はこの日、都内の美容院に行く予約を入れていたのだが、翌日にどうしても断れない仕事があったため、その仕事のことも考えて美容院はキャンセルしてとにかく安静に過ごすことを心がけた。

 

4月15日(木) ~できるだけ日常生活を送りたい~

どうしても延期できないカウンセリングがあったので頑張って実施。

内心は、本当にできるのか不安もあったのだが、仕事に集中したら2時間普通にカウンセリングすることができた。
とは言っても、時折、ピキーンと痛みが走るので、左の耳の後ろに手を持っていき、痛む部分を抑えているシーンは多々あった。

が、幸いなことにクライアントさんに気づかれるほどではなかった。

鎮痛剤は全く効かない。

私は、違和感や痛みを感じたとき、最初に「自分の気のせいかな?」と考えるクセがある。
そして、その次は「気の持ちようで状態は変わるかな?」とも思う(笑)

今回も、できるだけ日常生活を送れば痛みも緩和するかと思って、車の運転もなんとか大丈夫そうだったので、夕方から少し出かけた。

数日間「痛い、痛い」と引きこもっていたので、逆に気分転換になって「このまま治るんじゃ?」という気持ちが持てるくらいだった。

でも……痛みは気のせいではなく、どうにもこうにも完全に消えてくれることはなかった。

 

4月16日(金) ~もう一度耳鼻科へ~

痛みが全く引かないのと、抗生剤も翌土曜日にはなくなるので、強く症状を訴えれば何かが変わると信じてもう一度耳鼻科へ。

耳鼻科のおじいちゃん先生が、全くの抗生剤の効かなさにさすがに不思議がる。

喉に腫れがないか鼻からカメラを入れて検査 → 異常なし
細菌性なのかの確認のため血液検査 → 異常なし

おじいちゃん先生は頭をひねるばかり。

「ひねってないで、何か可能性を考えてよ!」
と言いたいのも山々だけれど、そこはぐっと我慢(苦笑)

結局のところ、違う抗生剤を処方。
それで終わらせようとしたので、痛みがひどいことを主張して鎮痛剤を出してもらえるよう頼んだ。
(市販のを飲んでいたけれど、やはり病院でもらった方が安いしね……(笑))

私は喘息持ちなので、ロキソニンを止められている。
そのことを告げたら、カロナールの300が処方された。

診療後、廊下に出ようとしたら看護師さんが心配して声をかけてくださって一緒に廊下に出た。
看護師さんの話ぶりを見ると、きっと普段からあまり信用できていないんじゃないかな……という雰囲気が(笑)

私が何日も前から痛がっているのに、その痛みが取れないことを心配してくださり
「水曜日だと大学病院から先生が来ています。もし来週まで治らなかったら水曜日に来てみるのもいいかも」
と教えてくれた。

土曜日は麻雀をしに行く約束があるので(笑)、とにかく少しでも痛みが減って、普通に過ごせればそれでいいんだけどね……(笑)

 

4月17日(土) ~相変わらずの痛みに塗る湿布~

私は肌が弱いので、普段はあまり塗る湿布薬等は使わない。

特に、喘息持ちにはフェルビナクやインドメタシンなどの鎮痛成分も良くないと言われているので、湿布を貼るときにもただ冷やすだけのものしか使わない。

けれど、今回はそんなことは言っていられなかった。

背に腹は変えられず、家にあった塗る湿布を塗ってみたら……

少し痛みが引いた!

……気がした(笑)
ので、これを持ち歩くことに。

それだけでもなんとなく気持ちが軽くなって出歩けた。

もちろん鎮痛剤(カロナールorイブプロフェン)は飲んでいる。
が、もちろんそっちは効き目を感じない。

約束していた麻雀大会も無事参加を果たせた。
……が、痛みのおかげで集中できずに最下位だった(←いや、きっと痛みのせいではないw)

 

4月18日(日) ~耳下腺炎ではないと確信する~

痛みはなかなか引かない。
ここまで来ると、「これ、普通の耳下腺炎ではないな」って思ってきた。

もっと早く気付けばよかったのだけれど、とにかく「痛い」というのと頸(耳の下&顎周辺)の腫れだけだったので、私もてってきり疲れから細菌にやられたな……と。

普通の耳下腺炎で抗生剤飲めばさくっと治るだろうと思っていたので、それまでは特別疑いもしなかった。

でもあまりの治らなさと、痛みがズキズキではなくて、ピキーンと走るタイプなのと、頸の腫れ具合、そして顎の下の皮膚の違和感……そんなものを総合すると、なにか違うものだと感じて来たので「耳の後ろが痛い」と検索してみた。

そこで出てきたのが、後頭神経痛というものとか帯状疱疹。

帯状疱疹はもちろん発疹が出てわかるものなのだが、ネットには
「発疹より痛みの方が先に出る場合がある」
と書いてあった。

直感的になんとなく「これだ」と思った。

後頭神経痛も痛みは同じものらしいのだけれど、自分は後頭神経痛ではなく帯状疱疹なのではないかって……
何故だかそう思った。

そして、普通の鎮痛剤ではまだまだ治らないことも、なんとなく感じていた。

痛みを感じて一週間。
いい加減疲れて来た。

ネットで調べたら、神経系の痛みなのでペインクリニックが効果的だということも書いてあった。
ペインクリニックというのは、麻酔科の先生が居て、痛みを発生するところにブロック注射を打って、痛みを感じさせなくする治療のこと。

もちろんブロック注射は根本的なものを治療するのではなく、痛みを緩和するだけのものなのだけれど、神経痛は痛みを感じることを覚えてしまって治らないことがあるので、痛みを一時的に感じなくさせて、痛くなることを忘れさせるのが有効なこともある。

私は過去に3度、ペインクリニックを利用したことがある。

一度はキーボードを打つ仕事のし過ぎで、指や手首の関節に炎症を起こして痛み止めを打った。
もう一度は坐骨神経痛のとき。
そしてもう一度は膝の痛みがひどかったとき。

手の指に炎症を起こしていたときの痛み止めは、仕事を続けられるようにと受けたものだったので、痛みだけを止めた状態で仕事を続けて後で大変なことになった(笑)

膝の痛みは神経痛ではなかったので、ほぼ効き目はなかった。
と言うより、右の膝は打つところを失敗されて腫れ上がってしまって、逆に膝が折れなくて大変なことになった(笑)

でも、坐骨神経痛のときは一発で治った。

この結果を見ても、神経痛には効果があるのではないかと思っていたし、今回はもう鎮痛剤が効かずに1週間が経ち、とにかく一度痛みから解放されたかったので、ブロック注射を打ってくれるところを探した。

私は、後にもしガンになったとしたら、手術や抗がん剤は受けたくないけれども、疼痛治療だけは積極的に受けたいと思っている。

痛みをうまくコントロールして、上手に共存して行けたらと思っている。

そのくらい疼痛治療治療って大切だというのは常日頃から思っているし、今回のように他に何の手立てもなく1週間も経つと、心身ともに疲れて来てしまうので、とにかく一度、痛みから解放してもらうことを考えた。

まだハッキリとした病名は判明していなかったので、できれば総合病院的なところで、帯状疱疹と後頭神経痛の両方の可能性を考えたら、脳神経内科(or脳神経外科)・皮膚科・そして麻酔科(ペインクリニック)があるところを探した。

けれど、なかなかそんなにうまいところはない。
麻酔科はあってもブロック注射をしてくれるかどうかわからないところばかり。

しかも最近の総合病院は、多くの科が併設されていても必要な他の科に回してくれないことも何回か経験しているので、長い時間ネット検索をしていた。

自分の症状のこと。
病院のこと。

あれこれ検索していたら、あまり遠くないところに前述の
「脳神経内科(or脳神経外科)・皮膚科・そして麻酔科(ペインクリニック)がある」
という病院を見つけることができた。

今は大きな病院は紹介状がないと診てもらえないところも多いが、こちらの病院はサイトを見る限り、突然初診で行っても診てもらえそうだった。

今の自分はまずどこに行けばいいかわからない。
けれど、とにかく朝一番に行ってみよう。

明日になれば、もしかしたらこの痛みから一時的にでも解放されるかもしれない。

やっとそう思えたときには、もうすっかり夜中になってしまっていた。

 

 

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