帯状疱疹体験記

私の帯状疱疹日記 その4

この記事は、私が経験した帯状疱疹の記録です。
病院のかかり方、薬に対する考え方などの参考にしていただければと思い、記事に残しておきます。

前の記事からの続きです。

 

4月22日(木) ~結局強い鎮痛剤でも効かなかった~

病院で処方された麻薬まで含まれているという強い鎮痛剤。

幸いなことに心配された吐き気は起きずに、吐き気は起きなかったので、吐き気止めを捨てた弊害は感じることなく飲み続けることができた。

……が、残念なことにこの鎮痛剤は私には全く効かなかった。

というか、神経痛用の鎮痛剤って、即効性があるものって少ないみたいね。
飲み続けてやって効果が出てくるというものが多いみたい。

でも、医師はそんな説明は一切しない。

すぐに効いてくるようなことを話すから期待してしまうよね。

とにかく私は痛いのが一番イヤで、一日でも一秒でも早く解放されたかったら、身体……特に腎臓や肝臓にはよくないとわかっていても、市販の鎮痛剤を併用した。

添付文書には「アセトアミノフェンとの併用はダメ」って書いてあったけど、もらったカロナールを併用していたし、それでも効かないときはイブプロフェンの、普通に薬局で手に入りやすい……でもちょっとイブプロフェンの含有量が多いものを飲んでいた。

きっとこれが一番効いた。

多分、これが効いてくれたお陰で、この日は久しぶりに痛みをあまり感じない夜を過ごすことができた。

毎日毎日痛くて仕方なかったから、「痛くないって素敵~!」と叫びたくなるくらい痛みを感じない夜はホッとした。

 

4月23日(金) ~朝が一番痛かった~

耳の後ろにピキーンと痛みが走るようになってから12日。

なんとか少しずつ鎮痛剤が効いてくれるようになったけれど、リンパ腺の腫れなどは全く改善されていない。

時々強い「ピキーン!」が走ると、「もしかしてこれが最後かも!?」と淡い期待を寄せるのだけれど、そんな期待はもろくも崩され、またピキーンピキーンと続いた。

でも、日中はほんの少しだけ誤魔化せるようになって来た。

問題は朝。
夜寝る前に飲んだ薬が切れるからか、朝は痛みで目が覚める。

いや、正確に言うと、痛みで目が覚めるのではなく、目が覚めたらまた痛みが走る状態になるという感じだった。

幸いなことに、痛みで眠れないということはなかったので、この朝イチのピキーン!がなんともメンタルに悪かった。

 

 

4月24日(土) ~最悪な吐き気~

強い痛み止めを飲み始めて、それでも痛みが続いていたらこの日に診察に来るように言われていた。

朝、目が覚めたときに例のごとく痛みが走ったので、薬でどのくらいコントロールできるのか試してみようと、何も深く考えずに、ふっと空腹のまま薬を飲んでしまった。

直後ものすごい吐き気に襲われ水も吐く状態に。

痛みは止まっていなかったのに、こんな状態になってしまったので病院には行けず。
ただ寝て回復を待つしかなかった。

午後、少し楽になって化粧をする気力が出たので、少しだけネットでライブ配信をすることにした。
が、健康なときは全く気づかなかったけれど、座ってしゃべるってものすごい体力がいることだった。

1時間くらい配信しようと思ったのに、30分でダウン。
配信終了後、すぐその場で横になった。

夜になると今度は、頭だけでなく左半身に痛みが走る。
どこまで痛みとの戦いなんだ……。

 

4月26日(月) ~少し仕事ができるようになってきた~

気になっていた目覚めのときの痛みは少し楽になってきた。
でも、頸の腫れが相変わらずで曲げることにも回すことにも違和感がある。

この日はネットを使っての4時間のパソコン先生。

仕事仲間に「4時間は無理かもしれません」と予め伝えておいたけれど、仕事直前に鎮痛剤を飲んで、なんとかこなすことができた。

ゲンタシンという塗り薬の抗生剤を塗って発疹も小さくなったが、全くなくなることはなく皮膚の違和感……顎の下がピリピリする感じも残っている。

「薬がなくなる頃にまた来て」と言われていたので、水曜日には病院か。

 

4月28日(水) ~帯状疱疹後神経痛という心配と新たな薬~

この日、薬がなくなったのでもう一度痛みの相談に行った。

帯状疱疹というのは、きちんと痛みをコントロールしないと後々に神経痛だけ残ってしまうという話がある。
事実、何ヶ月も何年も苦しんでいる人もいるらしいことを聞いた。

私はそうなっては困ると思ったので、本当に少しでも早く痛みを取り除きたかった。

この日は同じ皮膚科でも違う先生が担当だった。

「以前もらった鎮痛剤は効かなかったので、市販のイブプロフェンを飲んで、そっちの方が効きました」
「なので吐き気止めは飲んでいません」
「精神薬はイヤだとお伝えしたのに、前回いただいた吐き気止めは向精神薬でした。なので、一粒だけ飲んでしまいましたが、残りは捨ててしまいました」
「帯状疱疹後神経痛となってしまうのが怖いのですが……」

医師にそんな話をした。

私は常々、医師にしっかり自己主張することを心がけている。
もう医師の言いなりになる時代はとっくに過ぎている。

「医師に相談」を「医師に丸投げ」と勘違いしている人も多いけれど、本当の意味で「医師に相談」するということは、こちらにも意見がないといけない。

こちらも真剣に考え、真剣に調べて、真剣に意見を言うことで、医師もこちらの話に耳を傾けて、きちんと応えようとしてくれる。

今は医療を選ぶ時代。
私は医療の利用の仕方などをアドバイスする仕事をしているけれど、自分でこうしたい、こう思うという意見をきっちり持って、医療を受けて欲しいと常々話している。

 

医師は、「帯状疱疹の痛みは鎮痛剤では効かないから、神経痛に効く薬を出します」と言って、また新たな鎮痛剤が出た。

その名はリリカ……

昨今、一番売上を上げていると言われている薬らしいのだけど、私は初対面の薬だった。

 

これで痛みから解放される……と思ったのだけれど、どうにもこうにも副作用の説明がしつこい。

医師も副作用があると言っていたし、薬剤師もまず副作用の説明をした。
そのくらいこの薬は副作用に気をつけなければいけないらしい。

主な副作用はフラフラする……というものらしいけど。

 

それともうひとつ薬剤師の説明にあったのが
「この薬に即効性はない」
……つまり、ある程度飲み続けないと効果が出ないという薬らしい。

 

この説明が、私を少し冷静にさせてくれた。

と言うのも私が望んでいたのは、一秒でも早く痛みから解放されることであって、薬を飲み続けることでない。

この冷静さが、また薬をとことん調べてみる……という行動を促してくれた。

 

リリカ……

悪名が高い。
医師でも飲ませたくないと言っている人が多い。

にも関わらず、皆に効くというものでもないらしい。

 

私がこの薬を拒否するにはこの材料だけで十分だった。

それでもこの薬しかないのであれば……と迷いに迷ったのだが、とにかく今夜は薬を飲まずに寝よう……と、その日はこの薬を口にせずに寝ることにした。

 

次の記事に続く

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