看板犬の小麦・小雪

うちの看板犬『小麦』の過呼吸はパニック症状かもしれないというお話

うちの看板犬『小麦』。

先月、ヘルニアの症状が出て、突然歩けなくなりました。

それだけなら、もう今頃は落ち着いているのかもしれません。
でも小麦は、それから一進一退を繰り返していて、痛みがひどくなるとご飯を全く食べなくなっていました。

昨日までは一人でトイレと水飲みは行けていたのですが、また昨夜から立てなくなり、今日は座れなくなり……

外出から帰ったらおしっこまみれになってしまっていました。

それでも、本当にヘルニアだけなら、主治医の先生にも「もう病院でできることはなく、本人の回復力次第」と言われていたので、おむつでもして対処していたと思います。

けれど、小麦は痛みが長く続くのか、痛そうなときは食べなくなり、どんどん体重も減ってきて、衰弱が目立って来ていました。

そして先生も気にしていたので、ハァハァと呼吸が荒いことが多いこと。

先月、内臓の検査をしていて、心臓が加齢と共に少し気になる症状が出ているもののほかは全く悪いところがない。

今日もレントゲンしか撮れなかったけれど、それを見る限り肺水腫とかはない。

なのにハァハァしている。

 

日常生活を観察していて、ひとつ気づいたのは「痛い」と感じたときにハァハァするであろうということ。

きっとそれは間違いない。

でもね。痛いだけではないと思う点があって、今日それを主治医の先生に話したら、その可能性もあるということがわかったんです。

小麦は小さい頃から、病院の院長先生に「この子は頭のいい子だよ」と言われていました。

社交辞令だろうと思っていたのだけれど、同じ言葉を今日、主治医の先生にも言われました。

小麦が色んなコトをわかっているのはわかっていたけれど、主治医の先生は「人間並みにわかっています」と言っていました。

 

そう。彼女は本当に色んなコトをわかっている……。

自分の脚が何故か動けなくなったことも、自分が老いてしまったことも。

身体をブルブルっと震わせて、その振動で座り込んでしまうと
「お母さん、転んじゃいました。もう歩けないです」
と眼で訴える。

今日、私が帰るとおしっこまみれになってしまっている小麦は
「お母さん、おしっこしちゃいました」
と悲しそうな顔で見ている。

彼女はなんでも表情で訴えて来て、そして会話がちゃんとできるんです。

 

そんな彼女……夜中にトイレに立とうとして、自分の脚が動かないとなんで動かないのかとパニックになるんでしょうね。

いくら人間並みと言われたって、本当に人間と同じようにわかるわけじゃない。
動かないのはわかるけど、痛みもあるけど、それが何でなのかはわからない。

それで彼女はその瞬間に過呼吸になるんです。

小麦は看板犬と呼ばれているくらいですから、お客様が大好きで、いつも元気にお迎えに出ます。
でも今ではそれも叶いません。

その時も過呼吸になります。

そう。まさに人間のパニック発作のようなのです。

 

犬でもパニックを起こすことはあると言われていて、それは雷や花火など、大きな音に驚いてパニックになり、そのまま亡くなることもあるくらいの状態に陥ります。

でも今回言っている『パニック』というのは、そういうことではありません。

小麦が起こしているのは、まさに人間のパニック症状のようなもので、何が起きたかわからない危機感のときに過呼吸を起こす……きっと、このまま動けなくなって死んでしまうかも!?くらの恐怖を感じているのではないかと思うくらいのものなのです。

 

先生にこの疑いを話したら、
「小麦ちゃんなら、それも有り得るかも」
と言っていました。

「もう少しポーッとしていて、脚が1本動かなくても気づかないくらいの子なら、返って楽なんですけどねー」
って、先生。

うん、確かにそう思います。

 

犬でもうつ状態に陥るという話もありますから、パニック症状が起きても不思議ではありませんね。

小麦、本当にメンタルが状態に響くタイプなの(苦笑)

小さい頃も、「キャン!」と大きな声で鳴いた途端、1本の足を下につかなくなってしまったので急いで病院に行ったら、脱臼でも何でもなく怪我もしていないので「尖った石でも踏んだかも?」と言われ……。

病院で一度、足を引っ張って下につかせたら、
「あれ? 大丈夫かも?」
と思った瞬間、普通に歩くようなって……(笑)

そんなワンコなんです^^;

 

動物をあまり擬人化して表現するのは好きではないのだけど、でも、今回の小麦の過呼吸の理由のひとつにその可能性があるんじゃないかなぁと思っています。

痛みで食も細くなり、また過呼吸で酸素も身体に入らずチアノーゼを起こすくらいになってしまっていたので、今、小麦はかなり衰弱しています。

実はね。
以前、先生にお話したことがあるのですが、小麦は自分がもう弱ってしまってダメだと思ったら、自分から食事を摂らずに衰弱を選んでしまうような気がするんです。

だからこそ、彼女が食べないととても気になり、毎日、なんとか食べてくれないかと、なだめたりすかしたりして格闘しています。

 

今の小麦は、生き死にを考えなければならないくらいの状態と言われました。

でも、酸素室に入れてもらい少し楽になって、私が帰る頃には、私の姿を確認して大きな声を出せるようになっていたので、このまま回復に向かってくれたらいいな……。

 

犬のメンタルケア……人間より厄介ですね。

言葉がしゃべれないので、カウンセラーも手も足も出ません^^;

「大丈夫だよー」と声を掛けるのが精一杯。
無力ですねぇ。。。

-看板犬の小麦・小雪