先日、久しぶりにがっつりの離婚相談で、いつもお世話になっている弁護士事務所に行ってきました。
私は最近すっかり断薬カウンセラーとしての活動の方が目立ってきていますが、実は離婚・親子問題等の家庭問題解決をやっている時期の方が長く、2000件以上の離婚相談をお受けしています。
今回は弁護士とカウンセラーの違いをわかりやすく説明できればなぁと思って、カウンセラーの存在意義みたいなものを書いてみますね。
弁護士に相談するタイミングを図る
私の場合、弁護士や司法書士・行政書士などの専門家をご紹介させていただくのは無料でやっていますが、カウンセリング抜きでのご紹介はしていません。
と言うのも、クライアントさんがどんなに
「もう離婚に突き進んで行きたいから、一日も早く弁護士を!」
と思っていても、まだ弁護士をお願いするには早過ぎることってあるんですね。
なので、クライアントさんからじっくりお話を伺って、弁護士事務所に相談に行ったらすぐに依頼できる……そんなベストタイミングでご紹介をさせていただくことにしています。
もちろん、直接弁護士の先生へ相談に行かれるのも悪いことではないと思います。
でも、実は弁護士事務所の方から
「まだ弁護士の出る幕じゃないので、そちらで相談を受けてもらえますか?」
とご紹介いただくこともあるんですよ。
本当は、そのくらい弁護士とカウンセラーって、同じ『離婚相談』でも受ける相談内容と立場が違うんです。
弁護士とクライアントの意思の橋渡し
私の場合、クライアントさんが希望されれば、弁護士をただ紹介するだけではなく、弁護士事務所や、時には弁護士がついていても裁判所などにも同行することがあります。
弁護士の先生って、自分がわかっているので遠慮なしにパパパーっと専門用語で説明してしまうことが多々あるんですね。
そんな時、クライアントさんは遠慮してしまって、なかなか質問をすることもできなかったりします。
私が同行させていただいている場合は、クライアントさんが何か困っていそうな時は、必ず細かい解説を入れ、また、何か弁護士の先生に伝わっていないんだよな……的な雰囲気がある場合は、必ず弁護士に対しても、クライアントさんの希望をきちんと理解してもらえるよう説明を補足する。
そんな橋渡しの役目もしています。
その点でも、いつも「安心した」と仰っていただけるのですが、本当に弁護士とカウンセラーが違うのは、もっと重要なことなのです。
カウンセラーは「貴方はどうしたいの?」を重点的に。弁護士は「法的にどうできるか」の視点で考える
私は、どんな争いごとのご相談をお受けしても、やっぱりカウンセラーですからね。
「貴方はどうしたい?」
と、クライアントさんがどうしたいのかを最大限に重要視してお話を伺います。
でも、弁護士野先生は法律家ですからね。
この案件は法的に戦えるのかどうなの違か?に視点を置いて考えます。
立場が違うから、考え方、物の見方がちがうのは当然のことで、この『当然』がうまく交わるからこそ、弁護士とカウンセラーのタッグはとても上手く行くのです。
カウンセラーの私は、時に
「法的な常識から考えたら、こんなの無理だって言いたいのはわかっているのだけれど、でもなんとかクライアントさんの希望に少しでも添う手立てはありませんか?」
と話します。
無理なことを言ってるよなと思うことでも、でもクライアントさんの希望もわからなくはない……というときは、私、食い下がります(笑)
すると、弁護士の先生も、パッと見だけのときは「それは難しい」と言ってしまうようなことでも、なんとか手立てはないかを考えてくれ、良い結果を生むときもあるのです。
逆に、私から見ても「ん〜、それは難しいでしょ」という要求で、弁護士の先生があっさり「無理だ」という答えをクライアントに伝えた時は、何が無理で、何だったら行けるのか……。
どう頭を切り替えて考えて行けばいいのかを話し、また新たなことをクライアントさんと考えて行くという作業を繰り返し行って、解決に向かって行きます。
法的な相談に入ってからカウンセラーに相談する意義とは?
先日、弁護士事務所の帰りにクライアントさんとお話しているとき、お子さんの話になりました。
離婚問題とはいうのは嫌でも子どもを巻き込みます。
子どもに対してどう説明するか、悩む親御さんもとても多いものです。
今回も電車でその話し方についてお話したのですが、その時クライアントさんに
「どうしようか迷っていたので、アドバイスをもらえて本当に良かったです!」
と仰ってもらえたんですね。
弁護士は闘いのプロなので、どうやって闘って行くかという視点でクライアントと話しますが、子どものケアまでは手が回りません。
でも、ご当人は小さなこと、ひとつひとつが心配ですよね。
どんな小さなことでも、クライアントさんの心配をフォローしていくのがカウンセラーなのです。
これはカウンセリングをご利用いただいた皆さんが感じられているようで、うちのクライアントさんたちは、弁護士に依頼しても私にもご連絡くださる人がとても多いのです。
カウンセラーは、まだ悩んでいる状態のクライアントさんの背中を無理やり押してはいけませんし、無理やり止めてもいけません。
クライアントさんが悩んでいる間は静かに悩ませてあげ、クライアントさんが「こうだ」と決めたら、できるだけそれに沿って行けるようアドバイスしたり支えたりして行くのです。
「弁護士さんに頼んだから大丈夫!」
という問題でもないらしく、弁護士に依頼してから、うちに相談に来られるかたも実は意外といるんですよ。
カウンセラーは何をどう相談したいのか……それすらわからない時から、お話を伺うことができます。
弁護士へ依頼するには、「どうする」ときちんと決意した後になります。
そういう点をきちんと考慮した上で、いい弁護士さん、いいカウンセラーさんを見つけていただければと思います。