夫婦関係がうまく行っていないと悩んでいたクライアントさんから、
「夫を犬だと思えばいい。そうすれば頭に来ることもない……とアドバイスされたのだけど、その言葉にどうも違和感があった」
と相談されました。
この言葉、以前、テレビでも観たことがあります。
このタイトルの本もありますね。
内容的には『夫を犬だと思って見下しなさい』という内容ではなく、『女性と男性は別の生き物だと理解して接しなさい』というもの。
そもそも脳の構造が違うのだから、女性が『普通』だと思うことが男性にとってはまったく『普通』ではありません。
男性と女性は別の生き物というところは理解した方がうまく行くから、私もカウンセリングでは男女の思考の違いについてはよく話をします。
それでも、私はどこまで行っても「犬と思え」という言葉が好きではありません。
私は夫婦関係の相談を伺ってもう14年目になり、過去、3000件ほどの家族の悩みを伺ってきました。
でも、「男性は女性から見たら宇宙人なんだよね」と言うことはあっても「犬だと思えばいいのよ」という言葉は未だ使えるようになりません。
相手は間違いなく『人』として、共に生きようと選んだ人。
どんな状態になっても『人』として慈しみ、『人』としてどうすればいいかを考えて欲しいと願い、今日もクライアントさんをお迎えします。
余談……
上記の本の一節に
「ご飯のとき、真っ先にパパにおいしいものを出してあげる。ほとんどそれだけで喜んで忠誠を誓うのですからラクなものでしょう? 」
という言葉がありますが、犬ですらそんなに簡単に忠誠を誓ってくれないし、そもそも夫に『忠誠を誓わせたい』っていう発想が……