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誰かの相談に乗る、何かアドバイスをするときのコツ

誰かの相談に乗ったり、なにかアドバイスしようと思ったとき、あなたはどうやって相手に話していきますか?

ちょっと考えてみてくださいね。

ちょこちょこっと相談を聞いたら、自分の思ったことをとにかくアドバイスしちゃう?
だって、自分の意見を求められているのだから、自分が思いついた解決策を伝えなきゃ。
と思っていますか?

いえいえヾ( •́д•̀ ;)ノ、それはダメですよ〜。

 

あなたは相談された相手に、
「本当はどう思っているの?」「どうしたいの?」
と聞いたことってありますか?

私はあまり聞かれたこと、ありません^^;

でも、これがカウンセリング(相談を受ける)の基本なんですね。

普段から接点があればあるほど、普段の会話で相手をわかった気になったりします。
でも……、人間なんて自分のこともよくわからないのに、他人のことなんてわかるわけないんです。

ちゃんと相手の本心をじっくり聞かずに相手をわかった気になっているのは、単なる自分の思い込みです。
自分の尺度での決めつけです。

普段の言動って、そんなに深く考えていなかったり、その時の感情だけで言っていたりするものなんですよ。

例えば……
「こんな会社辞めてやる!」と言ったって、それから10年、その会社にいる人なんてザラですよね?

「もう別れよう!」という言葉が本心じゃないこと……ありますよね?

「あなたのそれ素敵ね!」と言ったら、同じものをプレゼントされて困ってしまった……そんなことありませんか?
お世辞だったかもしれないし、素敵=欲しいではなかったということもあります。

「あなたには素敵だけど、自分に似合うのは違う」というパターンもあります。

「あそこの学校いいなぁ」は「あそこに行きたい」ではありません。
あそこの学校のココがいいなぁと思っただけなのに、親が勝手にそこを志望校だと思い込む……なんて迷惑なだけです。

「あなたが羨ましい」=「あなたになりたい」ではありません。
体操選手の筋肉が羨ましいと言ったって、体操選手になりたいわけじゃないでしょう?

「美味しそう〜!」と「食べたい!」は違います。
お弁当投稿を見て「そのお弁当美味しそう!」と言ったからって、本気で作って来られたら困りませんか?
「美味しそう!って言ったじゃない!」って怒られたら、「いや、そうだけど……」ってなりますよね。
もちろん、嬉しい場合もあるけれど、それはシチュエーションによって変わるのだから、いるかいらないか聞いてってなりますよね。

日常での言葉なんて、深いところから出ている本当の本心ではないこと、とーっても多いんです。

経験の浅いカウンセラーや、人のためになりたいと思う人ほど、ココ、間違います。

まずは『質問ありき』です。
「本当は」どう思っているのか、「今」どう思っているのか……。
「迷っている」や「悩んでいる」なら、「何を」
迷ったり悩んだりしているのか。

とっても大切なことです。
ちゃんと聞いてください。

これを聞かずに話し出すのは、全て『思い込み』『決めつけ』です。
勝手に思い込んで決めつけておいて、「前はこう言っていたじゃん!ヽ(`Д´)ノ」と相手を責めることがありますが、コレ実は、自分の思い込みが外れたことに対して、恥をかかされたと怒っているんです。

言われた方は、「そんななつもりで言ってたんじゃ……」とキョトンですよね。

これが通じるんなら、実はカウンセリングなんて必要ないんです。
普段、一番会話をしている人が一番の理解者となりますからね。

でも、人間ってそんな簡単じゃないから、カウンセリングの場でやっと本心が話せたり、本心に気づいたりするんです。
ちゃんと相手を思ってアドバイスしたいという思いが強いほど、相手を思っているという思いが強いほど、相手の言葉を聞かずに言ってしまいがち。

でも、「親なんだからわかっている」なんていうのが、どれだけ独りよがりなのか……
皆さんもわかりますよね?

今の気持ちを聞き取ってからでないと、本当に相手の立場に立って、相手の気持ちを理解してのアドバイスはできません。
「どう思っているの?」「どうしたいの?」
まずは聞く……。

大切な相手にほど、このことを大切にしてくださいね。

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