ふーみんのひとりごと

カウンセラーの私が過去のことを詳しく話さない理由

 

私はカウンセラーという仕事上、本当は自己開示した方がやりやすいことってたくさんある。

断薬したのを話しているのもそのひとつ。
これを話しているから「経験者だから」って来てくれる。

 

以前はね。

もうそれは削除してしまったのだけれど、アメブロに色々と過去のことを書いた。

サラッと書くと、私は実家に居場所がないとずっと思いながら育ったし、早く家を出たいと思っていたから19の終わりには結婚という形を選んだ。

そこで結婚した相手は後にDV夫となり、10年で離婚。
離婚後もまぁ、細々と苦労があり、20代後半の頃の友だちたちには
「お前が自叙伝書けば広辞苑くらいの厚さのものが書ける」
って言われるくらい、まぁ色々な経験をした。

 

だからね。
カウンセラーという商売をしている私にとっては、それはそれで強みでもあるから、そんなことを以前はツラツラと書いたんだ。

カウンセラーという職業を選ぶ理由にもなったからね。

 

 

でもそれを書かなくなった。
大きな理由はふたつある。

 

ひとつは、私の傷をネタに大きく叩かれたから。

まぁ、今思えば、ただ頭のおかしなおばさんだったんだけど、その頃は、その人に叩かれることって私にとってはとても大きなことだった。

私は上の娘と13年間離れて会うこともできなかったのだが、そのことをブログに書いていた。今はお子さんと離れて暮らすお母さんも以前よりカミングアウトしても受け入れられるようになったけれど、私はちょっと時代が早すぎたのか、あまりそんなことを口にしている人はいなかった。

そのおばさんは自分で相談を受けるおばさんになりたかったのだけれど、カウンセラーという資格も持っていないしと自分を卑下し、資格を持って活動している私に勝手に嫉妬して来た。

そして私を貶めたくなったときに、突然
「子どもを捨てるような母親に、カウンセラーなんかできるか」
と50ポイント以上の大きな文字で書かれて叩き始めた。

今なら、もうネット集客やカウンセラー経験も11年めになったし、
「文句あるなら顔出し、名前だしで言ってこい」
とか
「目の前に来て言う勇気あるのか? コラ……」
くらいのことは言える。

で、「みんな聞いてよー!」って対抗する強さもある。

でも当時は、自分の一番のウィークポイントだと思っていたことを叩かれたので、本当に傷つき、カウンセラーもやめようと思った。

そんな私が今もカウンセラーを続けているのは、ある人に
「お前はカウンセラーが天職なんだろ?
お前は名前も顔も出して堂々とやっているんだし、何も悪いことはしていないんだから、そんな名前も顔もわからないおばさんに言われたからって負けるな」
って言ってもらえたから。

そして、それからずっと頑張っていられるのも、この言葉を今でも忘れずに抱いているから。

 

で、もうひとつの大きな理由は……

以前、アメブロで実家の家族のことを書いた直後から、検索ワードで

『工藤ふみ江の父』『工藤ふみ江の母』

というのが上がって来たのを見たから。
(注:昨年秋まで私はずっと『工藤ふみ江』と名乗っていました)

これを見て、私は本心からゾッとした。

私が実家の両親のことを書いたのを見て、なんで知らない人が私の父や母を検索するのでしょうね?

それを見て

私は生まれたときから工藤じゃねーよ、バーカ!

と思いつつも、本当に気持ち悪いと思った。

『工藤ふみ江の父・母・姉』というワードは何かあると上がってきた。
もちろん件数的には1日に1件とか。
でも、なかなか消えなかった。

正直、私は実家の家族に恵まれているとは思っていない。

とは言え、表向きは普通の一般家庭で幸せに成長したけれど、でも未だに、なんで生まれて来たのかなー……いや、なんで生んでくれてしまったんだと思うくらい、あまり幸せな家庭生活を送れたような気がしていない。

それでも、やはり身内のことを興味本位で変な形で探されるというのはあまり気持ちいいものじゃない。

「どんな思いをしても身内を守りたいんだなー」
って自分で苦笑いしたけれど、自分が家族のことをどう思おうがというところと、他人に興味本位で見られるのはやっぱり違うものだ。

これもきっと時代が少し早すぎたんだろうか。

今ではご自身の成長過程のこと、両親のことなどをカミングアウトされる人も増えて、きっと私のように全く知らない人がその本人を探そうなんて思う人間もいないのだろうけれど……。

 

こんなことがあったので、未だなんとなく書く気がしない。
書こうと思うこともあるのだけれど、少々トラウマになっているようで書くのが怖い。

ひどく叩かれた上の娘のことは、私の中でちゃんと解決できていて
「世の中で私に文句言えるのは、娘本人だけなんだよ!」
と言えてしまうので、何ら問題ないのだけれど、実家のこと、私の育ってきたときの様子や気持ちは今でもなんとなく書くのを控えてしまう。

 

いつか、それでも書きたいと思えるようになったときに書くかもしれないけれど、まぁ、こんな理由で私はあまり自分のことはネット上では語りません^^;

ホントは書いた方が届くことがいっぱいあると思うんだけどね。

なんだろな。
心の中にはいろんな気持ちがあるんだけれど、なんとなくあまりそれを裸のまま出したくないんだよね。

きっとやっぱりどこかで身内を守りたいんだろうね。
家族ってそんなもんなのかな。

-ふーみんのひとりごと