プライベート 看板犬の小麦・小雪

我が家にようこそ ~新しい看板犬『小雪』を迎えるまでの迷い。そして家族の喜び~

 

本日、4月22日……office910の新しい看板犬『小雪』が我が家に来ました。

 

先代看板犬の小麦が死んでまだ18日……。

早いかなという迷いもかなりあったのだけれど、我が家は、犬が居なくなった寂しさで、皆がしんみりしているより、犬と一緒に暮らしていくことを選んだ。

それを選択するにもすごく悩んだ。

今は犬が居ないのが寂しいけれど、でも実際問題として楽にもなったから。

これから先、犬を飼わなければ金銭的にはかなり楽。
いちいち犬を気にしなくていい生活は精神的にも楽。
また1からしつけを入れられるかどうかも問題。

頭ではよくわかっていました。

 

しかも小麦が死んだのは4月4日。まだ日も浅い。

新しい子を迎えるのは早すぎるかどうか……それもずっと悩んだ。

 

でも……『犬がいない』っていうことが寂しかった。
毎晩、色んなサイトの犬の写真を見て慰められていた。

そう言えば、小麦を迎えたのも捨て犬3匹拾って、その子達を里子に出して寂しくなっちゃって、毎晩ネットで子犬写真を見ていて思わず買っちゃったんだ……。
あら、全く同じことしてたわ(笑)

 

本当は里親探しのサイトを見て、里子を探そうと思っていた。

でも、保護団体の問題も色々取り沙汰されていて……
一度問い合わせをした子もいて、その子とは結局ご縁がなかったのだけれど、そのときもちょっと保護団体の対応に関して「うーん」という感触を受けた。

だから、それ以上、保護犬を探すかどうか迷って……

でももう1匹「この子は!」という子を見つけたので、その子には問い合わせを入れていた。

 

と、そんな時……

この子を見つけてしまった。

ペットショップにいたチワワとマルチーズのmix犬……そう。つまり小麦と同じ犬種の子。

 

来月で1歳……そう、売れ残りの子だった。
値段なんて、もう投げ売り価格(笑)

チワワとマルチーズのmix……チワマルなどの一代ミックスと言われるmix犬(まぁ、雑種なんだけどねw)は、小麦が我が家に来た直後に大ブームになり、今でも人気がある。

パピーの頃ってとっても可愛い顔をしているから、今まで売れ残りなんて見たことがなかった。

 

私はこの『売れ残りちゃん』がとっても気になった。

どこのショップか見たら、今まで全く存在も知らなかったショップだけれど埼玉県内で、そう遠くもない。

でも、週末は仕事だ。無理だわ……。

と思ってよくよく考えたら、ちょうど仕事に行く先の乗り換え駅。
「あれ、顔だけ見に行けるかも……?」という状態。

でも、5月生まれの子の紹介文に「7ヶ月で……」という文言があったから、この情報自体が古いのかも?と思って、思い切ってショップに電話を掛けてみたら「まだいますよ!」ととても嬉しそうな声。

なんか、色々な条件が揃ってしまったので、家族に相談したら「見に行く!」とのこと。

で、先週の日曜日に家族で見に行きました。

 

始めて会ったその子は……まぁ~ 情けない顔をした子(笑)

 

 

でもね……1年近くショップに居たその子を目の前にしたら、「家に来る?」と思わず言ってしまった(笑)

 

夫は最初この『売れ残り』っていう響きが嫌だって言っていたけれど、私はその『売れ残り』っていうのがとっても気に入った理由。

売れ残っていたから出逢えたし、売れ残っていた子だから家に連れ帰ろうと思えたから……。

 

実は、その場で決めた理由がもうひとつ。

それまで、なんとなく笑って過ごしてはいたけれど、犬を抱いて「うわーっ!」としている家族の笑顔は、小麦が死んでから見たことない明るい笑顔。

その笑顔を見たときに、
「あぁ、やっぱり家には犬が居た方がいいんだな」
って素直に思うことができたんだ。

 

そしてね……。
この子を迎えることで、やっと素直に小麦のことを思い出せるようになるかなっても思った。

犬が居ないと寂しすぎて、小麦を失ったことが哀しすぎて痛すぎて、そこに感情が行くことをあまりしたくなかったのだけど、この子を迎えることを考えから、小麦のことを迎えたときのことを思い出したりできて、なんだかまた小麦が側に来てくれたような気になれたのも、犬を迎えるって決める理由のひとつだった。

 

この子を決めて、前に1件問い合わせしていた保護団体にはお断りの連絡を入れた。

実はその子、マルチーズと表記されていたのだけれど、どう見ても小麦に似ている。
多分、チワワが入っているのではないかなぁ。
3~4歳くらいの子で、その子も本当に可愛かった。

小麦に似ているその子を、なかなか忘れることはできなかったんだけど、
「小麦の影を追ってもな……」
と言ってくれたその一言で、そうだよねって思って吹っ切ることにした。

 

保護団体で見つけたその子は、飼育遺棄の保護犬とは言え、今は一般家庭の仮親さんのところにいる。
今ではお散歩にも連れて行ってもらっているし、普通の暮らしを始めている。

 

でもこの子は10ヶ月近くずっとショップに居て、私たちが買わなかったらいつまでショップに居るかわからない。
それまで普通にお散歩することもできない。

そう考えたら、ショップの子とは言え、里親になるのと何ら変わりないよねって思ったんだ。

 

この子がなんで売れ残りでいたのか聞いても、「何も問題がないのだけれど、何回か問い合わせは来たもののなかなか縁がなかった」と店長さん。

引き取る前にもきちんと健康診断してくれたけれど、それでも問題はナシと来ている。

性格もとても大人しく、全く吠えないし、人に威嚇することもしない。
小麦よりよっぽど手が掛からない、本当にいい子。

こんないい子が、ちょっと売れずにいたら大きくなってしまって、どんどん縁遠くなってしまったんだなぁ……って思ったら、この子が愛おしくていじらくして仕方がなかった。

 

実は、この子を見つけたショップのサイト……。

その時の同じ検索ワードを入れて探しても、二度とそこのページに行き着くことはできなかった。

どうやってリンクを辿ったのか……。
その日に見つけなかったら、もしかしたら二度と見つけられなかったかもしれないページだった。

 

我が家では、小麦が「この子を迎えに行ってやってって教えてくれたのかな~」とかも話していた。

と言うのも、小麦が死んでから本当に不思議なことが色々あったから、もし小麦が本当に嫌だと思ったら、昨日問い合わせて居ると言われたけれど、昨日の今日だろうが、突然売れてしまったとかで居なくなっちゃう可能性があるかな……とも思っていたから。

 

でも、この子はショップに居た。
何の問題もなく迎えることも決まったので、どうやら小麦もこの子を迎えることは許してくれたんだな……とは思ったのだけれど……

次の日に、娘のカバンから小麦のカピカピうんちを発見。

「その子を迎えてもいいけど、一番は私だからね」
ということらしい(笑)

「忘れるなって言ってるね(笑) 自己主張の強かった小麦らしいわ」
って家族で大笑いした。

 

そして今日お迎えに行った『小雪』です。

 

 

小麦のときは、パピーのときものすごく茶色くて、小麦色から小麦と名付けた。

我が家でお世話をするワンコは、実は小麦の他にももう一匹いて、昔、飼育遺棄犬の預かりをしていたことがあってその時に預かったマルチーズは「マルチーズは白だから、お米の秋田小町から『小町』ね!」と名付けたことがあった。

その子はそのまま里親さんがずっと小町を使ってくださったので、今度の白い子にそれを使うことはできず……。

で、雪から取って『小雪』にした。

しかもこの子ね。
小麦より全然マルチーズっぽくて体型も違くて、小麦より足が長くて……

トリミングもしてもらったら、立っている姿はどう見てもハイジに出てくるヤギのゆきちゃんソックリ!

そのうち気づいたら「ゆきちゃーん!」になっていることはほぼ間違いない(笑)

 

 

それにしても、情けない顔……(笑)

小麦は抱いて立っているだけで、何人もの人に「わぁ、可愛い~」って言われる犬だったけれど、小雪はそれは望めないな(笑)

これじゃ売れ残るよねって……^^;
家でも、4ヶ月くらいのときにこの子を見ていたらきっと買わない(笑)

でも今では、これがとーっても愛くるしいの。

 

この子を連れ帰ってから、家の中がすぐに大騒ぎになった。
夫も娘もすぐに「こゆきちゃ~ん!」ってケージに寄る。

「慣れてないんだから、静かにしてあげなよ! 疲れるから」
って私が言っても、またすぐに「こゆき~!」(笑)

小麦がいなくなってからとはまったく違う空気になり、家族皆が笑顔になった。

 

小麦が死んでから日が浅いから、この子を迎えるのも本当に悩んだけれど、でも、犬の哀しみは犬で埋めることができるのも事実。

埋められる哀しみなら、埋めた方がいい。

変にペットロスで哀しみに臥せっているよりはずっとその方が健全だ……私はそう思うようになった。

 

この子をじーっと見ていると、1年近くもショップでずっと育って……
「待っていてくれてありがとうね」
って素直に言いたくなる。

1歳になるというのに一般家庭の生活音はみんな怖くて、水道のジャーも、カーテンを占めるシャーも、ビニールのガサガサも、何を聞いてもビクッとしている。

それをずっと覚えることができなかった環境がなんとも可哀想で胸が痛くなった。

 

なんて、ショップにいたことを可哀想がってはいるけれど……。

実は、この子がずっとお世話になっていたショップさんは本当にいいところだったので、是非紹介したいと思います。

 

私が購入したのは『マルワン 武蔵浦和店』
駅前のオリンピックの中にある。

今、ショップって、表示されている犬の生体価格にあれやこれやのオプションを付けられて、なんか気づけば10万円くらいは楽々プラスになってしまうところが多い。

中には、「開店記念価格ですよ!」って5万円って表示されているのに、受け取り価格は25万円になっちゃうところもある。

でも、このショップは生体価格+消費税+受けたワクチン代金のみ。
それ以外に支払うものはない。

私はショップで犬を購入するのは始めてだったので、本当はどちらの形の方が多いのかわからないのだけれど、うちの近くのホームセンターですら生体価格+4万円かかるから、私はこれに本当にビックリした。

 

マルワンは埼玉県内には武蔵浦和にしかないのだけれど、神奈川に支店が多いショップらしい。

で、このショップのサイトを見るとよくわかるのだけれど、本当に成犬近い子がたくさん並んでいる。
中には今回うちが連れ帰った小雪より大きい子……つまり1歳過ぎの子も掲載されていた。
こんなに大きな子が並んでいるショップって私は始めて見た。

引取の時に聞いてみたら「うちはもう必ずちゃんと売れるまで面倒見るんです」とのこと。

ショップの売れ残りの犬猫がどうなるかって、今まで残酷なことしか聞いたことがなかったから、こんな風に命を最後まで責任持って扱ってくれるショップがあると知って、とっても嬉しくなった。

 

 

そして、ただ並べられているだけではなくて、ショップにいる間にお手やおすわり・待てなどのしつけも入れてくれている。

それはショップの動画で知っていたのだけれど、家に帰って小雪と触れていたら、「ダメ」という言葉もきちんと覚えてとても驚いた。

他の犬と一緒にケースに入って寝ていたり、小雪なんて猫と同じ部屋にも入っていたらしくて、動物の社会性もちゃんと学ばせてくれている。

こちらのショップ、売っても売りっぱなしではなく、新しい家族に出逢えた(売れた)犬や猫の決まった名前と店員さんのコメントまで入れて、『ご家族が決まったパピー』というコーナーで紹介もしてくれている。

 

このショップが犬や猫のことを商品としてでなく、ちゃんと生き物として扱ってくれているのが本当に良くわかる。

同じショップで購入するなら、多くの人がこういう良心的なショップで購入して欲しいな~って思った。

 

店長さんも別れ際はちょっと寂しそう。
帰るときにわざわざ出てきてくれた女性店員さんは泣きそうな顔に。

里子に出した時……「幸せになってね」とホッとした気持ちと別れる寂しさになんとも言えない気持ちになったから、店員さんたちの気持ちはよくわかる。

「大切に育てますね」と言って、本当に里子をもらうような気持ちでこの子を連れ帰った。

 

長い間ショップにいたお陰で本当に人見知りはしないし、吠えないし、人に威嚇もしないし……

これはまた看板犬としてクライアントさんを癒やしてくれる子になってくれるかな~。

 

それにしても、情けない顔~!
それが返って愛おしいんだけどね(笑)

涙やけがキレイになる頃には、もう少し美人さんになるかな~^^;

 

こんな小雪を小麦同様、また一緒に可愛がっていただけたら嬉しいです。

 

この子を迎えて……家族がますます小麦の思い出話をするようになりました。

小麦をますます愛しく想い、そして新しい小雪のことも愛しく育てて行きたいと思います。

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